「あんたさえいなければ…」
そんな中、母からも心無い言葉をかけられることが多かったと言います。
佐藤晃子さん:
「叩かれる、つねられるは当たり前でしたね。『あんたさえいなければ離婚したのに』と言われたこともあります。普通の親はこんな事を言わないよな、ということがたくさんありました。家族3人そろってご飯を食べたことや、出かけた記憶もありません。母からすれば、父が希望して養子を迎えたのに、なぜ私だけに任せるのという思いがあったのだと思います。父がもっと子育てに関わっていれば違っていたのかなという思いもあります」
菊田医師の功罪とは…
制度ができる前から養子縁組のあっせんをしていた菊田昇医師。過去のインタビューでは「中絶時期を逸してしまい、放っておけば親に殺される運命が目に見えている子どもをそのままにしておけない」とあっせん行為の理由を説明していました。赤ちゃんの命を救い、「特別養子縁組制度」創設のきっかけを作ったことについて今は称賛の声が多く聞かれます。