ロープなどを駆使した救助技術を向上させようと、長野県と群馬県の消防士が合同で訓練を行いました。

訓練を行ったのは、ロープレスキューの技術向上を図るため、県内と群馬県の消防士の有志で作ったグループ「アップステート」のメンバー10人。


20日は、東御市の生コン工場を使い、従業員が高所で作業中に動けなくなったという想定のもと、ロープと様々な器具を駆使して地上から吊り上げた担架によって救助を試みました。

天田充紀(あまだみつのり)さん:
「以前の消防の救助は人の力に頼る救助技術が多かった。こういった救助用の資機材を使ったより安全な救助というのがあります」

ロープレスキューは、国際標準の器具と技術を用いた救助手法で、ビルや工場といった都市部や、山や崖など足場が不安定で高低差がある場所で活用されています。

ヘリコプターや車両が近づけない場所でも安全で迅速な活動ができ、国内でも導入が進んでいると言われています。


天田充紀さん:
「多種多様化する災害に対応できるように日々技術を高めていますので、有事の際はこの技術を活用して救出したいと思っています」

チームは、実際に災害が起きる可能性のある現場で訓練を重ねていて、今回はメンバーの家族がこの工場に勤める縁で実現したということです。