1966年、静岡県旧清水市(現静岡市清水区)で一家4人を殺害したとして死刑判決が確定した袴田巌さん(87)の再審第3回公判が11月20日、静岡地方裁判所で行われ、有罪判決の最大の根拠となった「5点の衣類」についての審理が始まる。

第2次再審請求審で2014年、静岡地方裁判所裁判長として、再審開始と釈放を認めた村山浩昭さん(66)が、SBSのインタビューに応じた。再審開始決定は東京高裁で一度取り消され、2023年10月に静岡地裁で再審公判が始まるまでに9年以上の月日が流れた。「決定文をどう書けば取り消されなかったのか。いまも後悔が残っている」。村山さんは当時の胸中を振り返るとともに、えん罪被害の拡大を防ぐために再審法を改正すべきと訴えた。