連日続く異常な暑さ。野菜には変形や変色などの高温障害が現れ、農家からは悲鳴も聞こえています。長い日本列島をうまく使い、季節によって産地を切り替える“産地リレー”。野菜安定供給のためのこのリレーに、どうやら影響が出始めているようです。うまくバトンをつなげるのでしょうか?天気、野菜の“プロ”に話を聞きます。

■“今は”安い夏野菜 しかし・・・

「今、夏野菜が安い!」とお伝えした、6月28日放送のひるおび。物価高で価格が上がっているのか?と思ったのですが、スーパーアキダイの秋葉社長によると、逆に“安く野菜を買うチャンス”だと教えてもらいました。

スーパーアキダイで、2022年6月上旬と6月30日の野菜の価格を比較してみると、
▼レタス        128円→88円
▼タマネギ    3個298円→280円
▼キュウリ  1袋4本128円→100円
▼キャベツ      198円→100円
▼オクラ      158円→78円
▼ジャガイモ 800g 198円→158円
▼ナス     5本238円→158円
▼トマト  5個入り398円→380円
▼ネギ    3本1束198円→158円
▼ニンジン  3本1袋100円→128円
(6月上旬の価格と6月30日の価格を比較)

東京・練馬区のスーパーアキダイでは、野菜を傷みにくくするために、下に保冷剤を敷くなどして暑さに対応しています。買い物に来ている皆さんに、野菜の値段について聞いてみました。

40代女性:
(野菜)安いなって思います。

50代女性:
他の野菜はようやく下がってきた感じなんですけど、玉ねぎはすごく高い。

実際のところ、野菜価格の変動はどうなっているのでしょうか?スーパーアキダイの秋葉社長にお話を伺います。

ーー今、野菜の価格はどうですか?

スーパーアキダイ 秋葉弘道社長:
夏野菜を中心に非常に安くなってますね。

ーー例えばどういったものが安い?

秋葉社長:
トマトは6月上旬398円で今380円。来週にかけてさらに下がりますね。キュウリは一袋4本入ってまして、以前128円だったものがきょう(6月30日)100円です。あと、ナス。立派な綺麗なものが5本入って以前238円だったものが158円。これもまだまだ来週にかけてさらに下がる。あとオクラ、一番おすすめですね。この間まで1ネット158円だったものが78円で、半値以下になったんですね。

ーー皆さん、この暑さで野菜に影響が出るのでは?と心配していると思うが

秋葉社長:
そうですね、高温障害とかあるんですよ。高温障害によって花落ちしてしまったりとか。花が実をつけるんで、花が落ちてしまうと実がつかない。あと、トマトなどは変色したり、ナスが焼けてしまったり。夏野菜って基本暑さに強いんですけども、今年は夏野菜でさえ、ばててしまうほどの暑さ、ということはいえますよね。
そして一つ問題なのが、気温が高い日が続くことによって(野菜の生育が早くなり)いわゆる“前倒し”で野菜が出ているんですよね。本来ならあと1、2週間後に出るような野菜が今一気に出ている状況で、流通量が多いわけですよ。逆に、本来の流通時期の終わり頃になって足らなくなってしまう。“産地リレー”で次の走者がいないときが出てくる可能性があるということですね。

今、野菜が安くなっている理由は、ずばり『産地リレーがうまくいっていないから』どういうことなのでしょうか・・・?