運送会社に勤める43歳のトラック運転手の男は、仕事で他県から訪れた女性ドライバーを会社の仮眠室に誘い、無理やり性行為をした罪に問われています。被告の男は法廷で、被害女性の抵抗を認識していなかったようなあいまいな受け答えを繰り返した一方、示談金を支払った母親が証言台に立つと涙を流しました。

強制性交の罪に問われているのは、富山県滑川市のトラック運転手・石川英郎被告(43)です。起訴状などによりますと石川被告は2023年3月、富山市内にある運送会社の仮眠室で、他県から訪れた初対面のトラック運転手の女性(33)に無理やり性行為をしたとされています。

立ち話が「迷惑になるかも」と仮眠室へ

裁判では石川被告の犯行の詳細が明らかになりました。
被害を受けた33歳の女性は長距離ドライバーで、他県から訪れ、この会社に立ち寄っていました。

2人が初めて会ったのは、午前中、女性がトラックを洗車していたときでした。
女性が会社のシャワー室を使いたいと声をかけてきたので、石川被告は「会社のシャワー室や仮眠室は自由に使用できる」と話し、事務所の近くまで案内したといいます。

その後、石川被告は自分の業務を終え、いつものようにシャワーをして帰宅しようと事務所2階にあるシャワー室へ向かいました。
すると、トラック運転手の女性がシャワー室から出てきたところに遭遇したといいます。

2人はその場で仕事やプライベートについて立ち話をしていましたが、近くには仮眠室があり、話し声が迷惑になるかもしれないと考えた被告は、女性を仮眠室に誘いました。