家族思いな天然愛されキャラ

10月26日。ドラフト指名直後に開かれた会見で記者から「パ・リーグで対戦してみたいピッチャーは?」と問われると、隣にいた報徳学園・大角健二監督に「パ・リーグって、オリックスがある方ですか?」と確認したうえで「(ソフトバンク)柳田選手です!」と答えた逸材。この日は仮契約後の会見に備え、事前に問答を「入念に準備してきた」が、不安になると会見を後ろで見守っていた両親の方をチラチラ。父・一也(かずや)さんと母・悠(はるか)さんの温かい眼差しに見守られながら、無事会見を終えた。そんな一也さんは
「まだ、夢の中にいるみたい。プロ入りは柊那の夢やったからね。本当にうれしい。オリックスさんのユニフォームも似合っとったね。夙川ボーイズの時は紺色、報徳の時はクリーム色に緑のユニフォームやったから。白色のユニフォーム姿は初めてやったけど似合っとった」と心から息子の晴れ姿を喜んでいた。
神戸市・須磨区で漁を営む一也さん。近年は不漁が続き、祖父の代から続いた漁師の家系も、「継がせる気?無い。苦労するからね、絶対に。」と、自分の代で終わらせることを早くから決めていた。だからこそ、ドラフト指名された時の喜びはひとしおだった。
「ほんまに良かった。(息子は)ちょっとだけ立派になったかな。少し親孝行してもらわんと(笑)」
プロ野球の世界は、どんな世界なのか。父親の一也さん自身もドラフト指名後から、「まったく実感が湧かなかった」が、仮契約のこの日、福良GMや担当の下山スカウトと対面。「オリックスさんのスカウトさん含め、みなさん本当にフレンドリーで良いチームに恵まれた」と、一安心の様子だった。














