トランプ氏の対抗馬は”強い女”ヘイリー氏か?
ヤンキン知事の大統領選出馬の可能性がほぼ消えた今、トランプ氏に対抗できる有力候補はいるのか。話を冒頭の討論会に戻すと、3回の討論会を経て最も評価を上げているのはヘイリー元国連大使だ。
今回の討論会では外交・安全保障が重要なテーマとなったが、ロシアによるウクライナ侵攻に加え、イスラエルとハマスの戦闘が大きな焦点となる中、ヘイリー氏は「私は国連大使の時に毎日こうした事態に対応していた」と実績をアピール。(国連を軽視したトランプ政権時代の国連大使ではあるが…)
他の候補者がヘイリー氏に論戦をしかけると、「かかってこい!」と応じて毅然と反論するなど、「強い女」のイメージを視聴者にしっかりと印象づけている。
来年1月に予備選挙が行われる見通しのニューハンプシャー州では、ヘイリー氏の支持率(14.5%)がデサンティス知事(10.5%)をついに逆転し、トランプ氏(46.5%)に次ぐ2位に浮上。大統領候補者選びの流れを決める予備選挙序盤戦で勢いをつかむ可能性が高まっている。

果たして来年の今頃、笑っているのはどの候補者なのか。近く81歳になるバイデン大統領が再選を果たすのか。刑事被告人のトランプ前大統領が返り咲きを果たすのか。それとも別の候補が勢いをつかむのか。まずは1月15日に行われるアイオワ州の共和党の党員集会の行方が注目される。
ワシントン支局長 樫元照幸