夫婦を殺害し住宅に放火したなどとして当時19歳の男が殺人などの罪に問われた事件の裁判で、10日、初めて弁護側の証拠調べが行われました。
この中で、弁護側は被告の実の父親が「自分が窃盗事件を起こし逮捕され離婚したことで被告の性格形成に影響が出た」などと話していたことを明らかにしました。
甲府市の遠藤裕喜被告は19歳だった2021年10月、甲府市の住宅で夫婦を刃物で刺して殺害し住宅に放火して全焼させたなどとして殺人など4つの罪に問われています。

10日の裁判では初めて弁護側の証拠調べが行われ、被告の生育環境や学校での様子が明かされました。


その中で実の父親の調書を読み上げ「被告が小学生の時に自分が窃盗事件を起こし逮捕され離婚したことで被告の性格形成に影響が出た。見本になっていればこんなことは起きなかったかもしれない」などと話していたと明らかにしました。
さらに小・中学生のときの担任の教諭は「被告は内向的で感情をあまり外に出さず人づきあいが苦手で不登校になったこともあった」などと話していたということです。
被告は弁護人が調書を読み上げる際、両手で耳をふさぎ時折、涙を流す場面もありました。