教員の確保、遠隔授業への対応が課題
小川彩佳キャスター:
学校で学んだ“1”が広がっていく、すごく素敵な言葉ですね。
藤森祥平キャスター:
前向きで、力強い言葉に、こっちが励まされますね。
トラウデン直美さん:
みなさんの学ぶ喜びが、いろいろなところから溢れていて、それを見ていて、すごく嬉しい気持ちになります。

小川キャスター:
この学校に通う生徒の方たちが、こんな言葉を寄せてくださいました。

1年生 伊藤千里さん(31)
「年齢も国籍も違う人がいる。通うのがわくわくした」
1年生 沖成喜博さん(21)
「学校への嫌なイメージが、通ってみたら、少しずつはがれた」
トラウデン直美さん:
いろいろな事情で不登校になってしまったり、外国の方もいらっしゃったりすると思うんですけれど、それでおしまい、それで失敗っていうのは、全くもって違うと思います。人生は進んでいくわけで、そこで学ぶ機会を失ってしまうという状況は、誰にとっても損だし、もったいないことだと思う。
そこでまた、学ぶ機会があって、楽しいって思える、活躍する機会、可能性が広がるというのは、本当に大事な場であるし、希望の場だなと思います。
藤森キャスター:
そうした場は、いま広がっていまして、夜間中学は2022年度と2023年度で、4校ずつ新たに開校していて、現在、17都道府県に44校あるんですが、これが2年後までに、29都道府県60校に増える予定だといいます。

ただ、課題もあります。
夜間中学の校長の経験をもつ、基礎教育保障学会の岡田敏之 会長よると、まず、教員の確保が難しいとのことです。昼間の人材も不足している中で、いろいろな背景を持っていらっしゃる生徒さんに対応して、教えるスキルが必要になってくる。
そして、学びやすさという点では、現状、基本的には対面授業ですが、遠隔授業などにも対応できる仕組みを作らなければいけないということです。

小川キャスター:
取材した福田さんは、Yahoo!知恵袋に書き込んだところ、返事があって夜間中学を知ったとおっしゃっていましたけれども、もっと周知されていってほしいなと感じます。
トラウデン直美さん:
不登校の数が増えているという数字もありましたが、いま夜間中学に通っていらっしゃる方が、同じような経験されてる方に対して、かけられる言葉もあると思うので。生きづらさを抱えて、学ぶ機会が欲しいと思っていらっしゃる方が、夜間中学の存在を知って、より人生をキラキラしたものにしていけるといいなと思います。
小川キャスター:
フリースクールなど、さまざまな選択肢が、もっと増えていけばいい。それに対して、いかにサポートできるかが大切ですね。