2003年に制定された「性同一性障害特例法」いわゆる「特例法」では、「精巣や卵巣などの生殖腺がなく、その機能を永続的に失っていること」「性器の外観が望む性別に似ていること」など、5つの要件を設けています。

 この2つの要件は、手術を受けることを事実上求めています。
 崇来人さんは2016年、手術無しに性別変更を認めるよう家庭裁判所に申し立てました。
 最高裁まで争いましたが、訴えは退けられました。
 しかし、補足意見の中では、「社会の認識の変化を考えると、憲法違反の疑いが生じている」と指摘されました。

臼井崇来人さん
「5年後、10年後には今と全然違う状況になっていると思いますし、そのために今回の裁判の判決が必ず生きてくる」

 北海道千歳市に住む、きみちゃんです。
 からだは女性、こころは男性。トランスジェンダーの男性として生活しています。
 今年1月、男の子を出産しました。

 25歳のときに性同一性障害と診断を受け、27歳のときに乳腺を切除。
 子宮も卵巣もとる予定でしたが、戸籍の性別は「女性」のまま、”自分たちの子どもを持つ”人生を選びました。