北海道函館市でこの夏オープンしたある「洋服店」に、なぜかランチタイムに行列ができて、地元で話題となっています。いったい何が人気なのか、謎の店を取材しました。
函館のお昼どき、古めかしい店舗に何やら行列が…。

はがれた看板からはかろうじて「YAMAZAKI YOFUKUTEN」と読み取れます。

麻原衣桜記者
「函館の市電沿いにある歴史的建造物です、中に入ると…ラーメン店があるんです」

中は洋服店ではなく、カフェ風のラーメン店。店の看板商品は函館名物「塩ラーメン」です。
麺の小麦や、だしに使う昆布、チャーシューなど食材の9割ほどは道産品とし、北海道の魅力がぎゅっと詰まっています。

イクラがこぼれる海鮮丼のセットもあり、「函館」をまるごと堪能できます。
苫小牧から
「ここのラーメン食べに朝3時に出てきました。美味しい、さっぱりしてて」
函館市民
「3度目。おいしいよここは」
あれ…でも、店の名前は「山崎『洋服店』」では?
大丈夫、ちゃんと洋服も売っています。

麻原衣桜記者
「カウンターの裏にはずらっと洋服が販売されていて、90年前の店の前の風景を描いたものやかわいらしいラーメンのイラストがデザインされています」
それにしても、なぜ、ラーメン店で洋服も販売しているのでしょうか?

ヤマザキ洋服店 小原伸哉店長
「もともと90年前はスーツのテーラーだった山崎洋服店を借りして営業するので中身は違うのですが、この名前を残していきたいなと思って」
90年にも及ぶ建物の歴史と名前を大切に受け継ぐため、「洋服も販売するラーメン店」として生まれ変わったのです。

ヤマザキ洋服店 小原伸哉店長
「洋服も1枚1枚手刷りで函館の職人に作ってもらっています。まずラーメンを楽しんでもらい、洋服の方もぜひ見ていってほしい」

謎の店「ヤマザキ洋服店」は、ラーメンも洋服もテーラーの心を引き継ぐこだわりのお店でした。














