10月31日、北海道福島町の山中で、男性2人がクマに襲われ、首をかまれるなどのけがをしました。
 「このままじゃ、やられる」。襲われた男性が当時の状況を語りました。

 「ただじゃすまないと思った。助かったのは、運がよかっただけ。」
 HBCの取材にこう話したのは、北海道福島町の消防隊員の41歳の男性です。
 男性がクマと遭遇したのは、10月31日午前10時ごろ。41歳の友人の男性と、36歳の同僚の男性とともに、福島町の大千軒岳(標高1072m)での登山中でした。
 午前7時半ごろに入山した3人は、3時間ほど山を登り、休憩していたところ、体長1メートルほどのクマが、登山道を上ってきたことに気づきます。
 3人とクマとの距離はおよそ5メートル。3人は声を出して、クマが逃げるよう仕向けましたが、クマはゆっくりと、3人に近づいてきました。

 そして、距離が2メートルほどになったところで、クマは突然、3人に向かって走り出しました。
 3人のうち36歳の同僚は、逃げようとしたはずみで、3~4メートルの崖下に転落。
 クマは、友人に襲いかかり、馬乗りになりました。