当時、語った「夢」はー


堀川恵選手:
「謙虚と感謝の気持ちを持ち続けて、オリンピックで金メダルを狙います」

鮮烈なデビューから、10年…

2022年10月には初出場した世界柔道選手権で、オール一本勝ちで優勝。

「世界一」のタイトルを手にし、以前語っていた夢=オリンピックへ大きく前進しました。

しかし、ここまでの道のりは、決して順風満帆ではなかったといいます。


堀川恵選手:
「社会人になって仕事として柔道をやるようになってからの最初の1・2年目が、また勝てない時期っていうのがあって、何かその時が自分の中ではやっぱり一番、本当にやめようかどうかなっていうぐらいまで初めて本気で考えた期間だったかなと」
(踏みとどまったのは?)
「いろんなことが重なったんですけど、まず一つは結婚して自分の気持ちだったり環境だったりをちょっと気持ち新たにやろうっていう一面と、講道館杯っていう一つ大きな国内大会を優勝することができて、で、何かまだやめなくても、もうちょっと自分らしくやって、行けるとこまでやろうっていう感じで、そこに切り替えができたので今に繋がってるかなとは思います」

コロナ禍で思うように練習ができない期間も、自分の思いと向き合う時間になりました。

堀川恵選手:
「初心に帰ったじゃないですけど、なんか20何年間もなんでこんなきついことやってるんだろうっていう中で、やっぱ私は柔道が好きだからやってるんだなっていうのをすごく思い出したっていうのがそのタイミングだったかなと」

“初心”。

それは、堀川選手がいつも大切にしてきた言葉です。


堀川恵選手:
「お父さんから『感謝することと、初心でいることと謙虚でいること、この3つはずっと忘れずにいなさい』って、ちっちゃい頃言われてて…」

松本第一高校の柔道部で総監督を務める父の津金武寿(つがね・たけとし)さん。

海外の試合会場にも駆け付け、堀川選手の活躍を誰よりも応援し、楽しみにしてくれる存在です。

「これは(世界選手権で)優勝した直後の写真」
(恵さんの栄光のコーナー?)
「そう、“メグマニア”コーナー」
(お父さんが一番のファン?)
「そうそう、メグマニアなんです」


父 津金武寿さん:
「まさか自分の娘が世界選手権の覇者になるなんて、夢にも思わなかったです」
(柔道でアドバイスすることは?)
「いやもう、全くなかったです。勝ったらうんと褒めて、負けたらもうさりげなく次頑張れよっていう感じで」