実は、高校に進学した当時の横山選手は、プロは夢のまた夢だと感じていました。

横山選手:
「入学が173センチで63キロくらいだったので、プロ野球に対しての意識は全然なかったわけじゃないですけど、少しだった」

1年生のころから地道に体づくりに励むと、身長は8センチ伸び、体重は20キロ以上増えるなど成長。

体が大きくなるとともに、打球の飛距離も伸びていきました。

その努力が花開いたのは最後の夏。

横山選手:
「夏の1回戦でホームランが出たんですけど、冬の間練習してきた打ちたいところのホームランで、そこから本当にプロを目指すようになりました」

攻守の要としてチームを引っ張り、松商学園との長野県大会決勝では初回に先制を許し、迎えた3回。

一塁ランナーを返す同点のタイムリーを放ち、8年ぶり3回目の夏の甲子園出場に貢献しました。

チームメイトのエース権田成也投手:
「バッティングの面でも守備面でも、みんなを引っ張っていってくれる存在です」
キャプテン室賀公貴選手:
「彼が乗っている時はそれに続いて置いていかれないようにチームの全員ができるような、そんなチームを目指して頑張っています」
吉崎琢朗監督:
「意志が決まって、練習でも準備の仕方が変わったりとか、自分よがりにならずに周りのことも気にしながら、客観視しながら声かけながらという、そういった部分も成長したのかなと思います」

甲子園では強豪の茨城代表・土浦日大と対戦。

横山選手は、守っては持ち味の強肩を披露。

8回にはヒットも放ちます。

試合は9回終わって2対2と、タイブレークまでもつれ込む接戦に。

しかし、10回表に大量点を奪われ、3対8で迎えた裏の攻撃、最後のバッターは横山選手。

結果はファーストゴロでした。

横山選手:
「大舞台で活躍できなかった悔しい思いもあるので、またああいう大舞台に戻って活躍できるような、レベルの高い選手になりたいなと思います」

憧れだった、プロの世界。

パ・リーグ3連覇の王者から、最上級の評価を勝ち取りました。

オリックス中嶋監督:
「スケールの大きい野手はなかなかいないので、今のままで、スケールの大きさを前面に出してほしい」

夢を実現し、新たな目標とともに、次の舞台に挑みます。

横山聖哉選手:
「球界を代表するそういう選手になりたいと思います」