10月24日、気象庁は11月から来年1月にかけての3か月予報を発表しました。宮城を含む東北地方太平洋側は、降水量は期間を通して「平年並み」の予想で、気温は11月と来年1月が「平年並みか高い」、12月が「平年並み」と予想されていて、やや暖冬傾向と言えそうです。

一方、東日本や西日本はさらにはっきりとした暖冬傾向が予想されています。現在、南米ペルー沖の海面水温が平年より高くなる「エルニーニョ現象」が発生していて、冬にかけて続く可能性が高くなっています。しかも、10月11日に気象庁から発表された資料を見ると、海面水温が平年より2度以上高くなる予想となっています。これは気象庁の正式な用語ではないものの、「スーパーエルニーニョ」と呼ばれるかなり顕著な現象で、世界各地に異常気象をもたらすおそれがあります。

過去にこのエルニーニョ現象が起きたときの冬の平均気温は、西日本を中心に平年より高い傾向があり、宮城を含む北日本は平年並みのことが多くなっていて、今回の3か月予報も過去の傾向と似たような予報となっています。一方、直近で「スーパーエルニーニョ」が起きた2015年から2016年にかけての冬は、宮城も暖冬となり、仙台では平均気温が平年より1.2度高くなりました。雪の量も少なく、tbcのニュース原稿を見返すと、特に年明けまでスキー場は雪不足で苦労した、という話題をお伝えしていました。今後、この「スーパーエルニーニョ」がどう影響してくるのかが注目です。

tbc気象台 星野誠気象予報士