今年3月、中国でスパイ容疑で拘束されたアステラス製薬の日本人社員が中国の公安当局に正式に逮捕されたことが分かりました。

在中国日本大使館によりますと、今月中旬、アステラス製薬の中国法人につとめる日本人社員の男性(50代)を逮捕したと大使館側が中国当局に確認したということです。

男性は今年3月、北京からの帰国直前に反スパイ法などに違反した疑いで国家安全当局に拘束され、当局の監視下におかれながら取り調べを受けていました。

在中国日本大使館によりますと、担当者が9月に対面で面会した時点で、男性は「健康状態に問題はない」としていたということです。

日本大使館は中国政府に対して、引きつづき、男性の早期解放を強く求めていくとしています。

2014年にいわゆる「反スパイ法」が施行されて以降、この男性を含め17人の日本人が拘束され、少なくとも9人が実刑判決を受けていますが、いずれもどのような行為が罪に問われたのかは明らかになっていません。