娘から予期せぬ質問に
娘さんが幼い頃から、生みのお母さんがいることや、特別養子縁組で迎えたこと(=真実告知)をしていこうと決めていた池田さん夫婦。
池田愛さん:
「絵本があって、養子縁組で迎えられた女の子が『自分が生まれたときの話をしてほしい』と親にせがむ話なんですけれど、そういうのを読みながらあなたもこうだったんだよと話しながら読んだり。最初は、生みのお母さんが別にいるということを理解したとしても、それが特殊なことなのかどうかはわからない。でも、幼稚園に通うようになって、先生が妊娠してお腹が大きくなって…というのを見ていて、自分もだれかのお腹から生まれたんだなというのを理解して。その幼稚園の先生がそのまま赤ちゃんを育てるというのを知って、こういうパターンもあるんだなというのを少しずつ分かっていったようでした」

現在、小学校の高学年になった娘さん。普段は、お母さんのファッションにアドバイスをしたりと友達のような母娘の関係がうかがえます。愛さんは、これまでの成長過程での娘さんとのふとした時の会話もメモにして残していました。
池田愛さん:
「時々ふいにきたりすんですよね。『〇〇さん(生みのお母さん)もここに呼んで一緒に住みたい』『ちょっとそれは向こうのお母さんの都合もあるから難しいかな』『探しに行きたいな』『そうね、あなたが18歳になったらね』とか…。気がついたときにメモしているんですけれども」
会話のやりとりを聞くと、娘さんからの予期せぬ質問に対して動じずに受け止めている印象を持ちますが、愛さんはこんなことを心に留めていると言います。