青森県八戸市の弁当製造会社「吉田屋」の弁当による集団食中毒問題について、八戸市保健所は16日、搬入された米飯の管理が不適切だったことが原因と推定されると発表しました。米飯を製造した岩手県内の業者の衛生管理には問題がなかったということです。

この問題は先月、「吉田屋」が製造した駅弁を食べ、体調不良を訴える人が全国で相次いだものです。
弁当は岩手県奥州市のイベントでも販売され、岩手県内では4人の患者が確認されました。
八戸市保健所は9月23日に食中毒と断定し、吉田屋を営業禁止処分としています。

きょうの会見で八戸市保健所は、「委託製造された米飯を注文時の指示より高い温度で受け入れ、菌が増殖した可能性」や「米飯の配送に使用された箱に殺菌処置をせずに製造施設内に搬入したため、菌が付着した可能性」など、推定される5つの原因を公表しました。
米飯を製造したのは岩手県内の業者でしたが、八戸市保健所は「関係機関に岩手県内の施設の調査を依頼したが、衛生管理に大きな問題はなく、施設内に保管された米飯から原因の菌は検出されなかった」と説明しました。
弁当が原因の食中毒の患者数は10月5日時点で全国で521人にのぼります。