2022年8月に豪雨災害に見舞われた新潟県関川村では15日、住民や村、県などが参加しての大規模な災害防災訓練が行われました。訓練では、土砂災害現場で倒壊した家屋に取り残された住民の救出など、本番さながらの訓練が実施されました。

15日午前8時から新潟県関川村で始まった防災訓練。
前日の昼頃から翌朝にかけて線状降水帯による非常に激しい雨が降り続き、関川村に大雨特別警報が発表。関川村に大勢の行方不明者が発生している可能性があるとの想定で行われました。

避難所に指定されている関川中学校には次々と住民らが避難してきました。

避難所の関川中学校で行われた「防災DX実証実験」


この場所に設置されたのが、新潟県などが開発を進めている防災のデジタルトランスフォーメンション(DX)です。15日は避難所運営業務のDX化に向けた実証実験が行われ、自身の名前や住所などを被災者支援アプリに登録した被災者役の人たちが避難所で二次元コードを提示し、運営職員がそれを読み込むことで受け付け手続きが省略できます。

避難した住民が二次元コードを提示し、安否確認する


この「防災DX実証実験」は2022年に田上町で行われた県との総合防災訓練で初めて取り入れられ、今回は2回目の実証実験となりました。

県の担当者によりますと、これまでは避難所に来た人のみの安否確認となっていましたが、今年は自宅待機者や親せきの家に避難した人についても、位置情報が確認できるGPSが搭載された携帯電話からアクセスすることで、遠方にいる人も安否確認が可能となりました。また、こうした情報はリアルタイムで自治体側も把握できるように改善されたということです。