「治水護郷。故郷を治水で守る」

韮崎市、国道20号沿いにあるこちらの自然災害伝承碑。
今の季節に注意が必要な台風による水害の記憶が刻まれています。

減災ネットやまなし 向山建生 理事長:
8月14日にここから決壊をして韮崎市内まで濁流が一気に押し寄せた

1959年の台風7号では釜無川が氾濫し、韮崎市内では死者行方不明者が20人に上りました。

当時10歳で近くの集落に住んでいた向山さんは直前まで危機意識は高くなかったと振り返ります。

向山さん:
体験がないから親もそうでしたので、そんなに大水にならないだろうと。あんまり過去の水に対する災害に対する教訓・恐怖は親も感じていなかったようで、のんびりした状態で高台に避難した

しかし寺に避難した20分後に見た光景は‥

向山さん:
上流からどーっと濁流が来て、ここで見ていてみんなここで悲鳴が上がって。上流の家が決壊して流れてくる、屋根も流れてきてあのあたりでバンと何かに当たって散る。1mくらい高い道路だったので、一回水がグーンと波を作ってまたドーンと集落を飲み込んでいってほとんどここが1時間ぐらいで河原になったという惨事だった。もたもたしてたら(濁流に)のまれちゃったね

韮崎市内にある5つの自然災害伝承碑のうち4つが1959年の台風による被害を伝えています。

韮崎市総務課 小中澤淳 危機管理監:
今は安全に見えるようになった場所でも、かつては被害を受けた事があるという事は自然の驚異によってまたいつか同じような被害を受けるかもしれないので、それを戒めとして、これを見る事によって考えて頂きたい

過去の大災害を「土地の記憶」として今、そして次の時代へ残しています