異常気象や担い手の確保など産地の課題について話し合う「第1回りんどうサミット」が岩手県八幡平市で開かれました。日本一のリンドウ産地に全国の農家が集まりました。

これは生産者の交流を通してリンドウ産地の盛り上げにつなげようと今年初めて開かれたものです。
11日は北は北海道から南は宮崎県まで、県内外の生産者130人あまりが八幡平市叺田の花き研究開発センターなどを視察しました。
各地の生産者が特に関心を抱いたのは今年の暑さの影響です。八幡平市ではお盆に出荷予定の花が早く咲いてしまったり彼岸に出荷予定の花の病害虫防除時期がずれたりするなどしました。

(長野県のリンドウ生産者 瀬戸啓一郎さん)
「梅雨明けからお盆、8月いっぱいの暑さと干ばつ、雨が少なかったりするので、そういったことがリンドウにダメージを与えていると思います」

11日は八幡平市立安代小学校と田山小学校の児童も見学に訪れました。これは地元の小学校で12年前に始まった「花育(はないく)」と呼ばれる特別授業で、この春からはリンドウ生産の歴史や栽培の工夫などを記した教科書をJA新いわてなどが製作・配布し教育に役立てています。
50年以上の歴史がある生産量日本一のリンドウ産地は今、高齢化によって生産者が最盛期の7割ほどに減少していて、将来の担い手の確保が課題です。

(児童)
「他の県の人たちも集まってくれて、教えられたりするのは嬉しいし、安代りんどうはとっても有名なのでそれにについて関われて嬉しいと思いました」
(JA新いわて八幡平花卉生産部会 齊藤正樹 部会長)
「できれば興味を持ってもらいたい。花屋さんだったり、市場だったり、農協関係者だったり、センターだったりと農業に関わってもらって農業を盛り上げていってもらいたい」

後継者問題に異常気象と取り巻く課題は様々ありますが、全国の生産者は切磋琢磨を誓うとともに、子どもたちの姿に産地の未来を重ねていました。