■業者に返還「契約で決まっています」 使わず廃棄も…

「雑誌の付録のうち、図書館が不要と判断したものについては、受託業者が持ち帰り処分するものとする」

鹿児島市立図書館は、雑誌の付録について、業者との契約書の中で、こう記しています。

鹿児島市立図書館 雑誌コーナーに付録はない

冊子など「雑誌につけることができるもの」は、雑誌と一緒に閲覧できるようにしています。でも、それ以外の付録は「貸出に適していない」と判断し、業者に返還しているといいます。

■くじ引きもあるけど「廃棄」も そのカタい理由のワケは

鹿児島県立図書館(鹿児島市)では、子ども向け雑誌の付録は、毎年冬の「おはなし会」に参加した家族らに、くじ引きでプレゼントしています。

しかし、それ以外の付録は、保存期限を過ぎると廃棄処分しています。理由は「県立図書館という立場上、県内すべての自治体の住民にサービスすべき。公平性の観点から、期限を過ぎたものは廃棄している」といいます。

島々を含め南北600キロと広い鹿児島県。「誰もが簡単に鹿児島市にある県立図書館に来られるわけではない」というのが「廃棄」の理由でした。

■「もったいないけど、どうすれば」館内にずっと眠ったままの付録も

「廃棄はもったいないが、どうすればいいのか分からない」。そんなジレンマを抱えているのは離島の奄美大島にある県立奄美図書館(奄美市)。

同館では購入から1年経った雑誌と付録は廃棄することになっていますが、「付録は廃棄せずに館内に置いてあります」。

実は、数年分の付録が館内で眠り続けていて、付録の活用方法は数年前から「検討中」のままだそう。

一方で、付録が雑誌以上に「主役」に躍り出ている図書館もあります。