治療用アプリが患者ごとに行動を提示「ラーメンの汁は飲まない」

高血圧治療アプリはどのように使うのでしょうか。まず患者は医療機関で医師の診察を受け、治療用アプリを”処方”してもらうと、”処方コード”が発行されます。患者は、自身のスマートフォンを使ってアプリストアから治療用アプリをダウンロードし、指定の”処方コード”を入力することで使い始めることができます。
アプリでは①知識の習得(自分の生活を知る)②行動の実践③行動の習慣化という3つのステップが提供され、ステップを1つずつ踏みながら、生活習慣を定着させていきます。
例えば「ラーメンをよく食べる人」の場合、3つのステップは、
①高血圧の人が1日に取る塩分は6グラムに抑えることが望ましいと知る
②「ラーメンの汁を飲まない」ことで約3グラムの減塩を行う
③大好きなラーメンの汁を飲まないようになる
というような流れです。
普段の食生活や運動の状況などの質問に答えることで、患者ごとに「ラーメンの汁は飲まない」「6時間以上睡眠をとる」といった適切な行動を提示してくれます。それを実践できたかどうかを日々記録していきます。
また、アプリでは日々の血圧を記録し、結果をグラフなどで確認することができます。患者は血圧が下がったのかどうか日々確認しながら生活することで、行動を習慣化することができます。
自身も医師であるキュア・アップの佐竹晃太代表は、「薬が薬効によって治すのに対し、この治療アプリは患者が自分の行動を変えることによって病気を治すというところが大きな違い」と話します。
アプリの利用と合わせて、およそ1か月ごとの通院で医師による指導を受けながら、6か月間かけて生活に定着させていくということです。保険適用されているため、利用料は3割負担の人で月額2500円程度です。