有馬温泉『金泉』の源泉は海水より塩分濃度が高い!?
一方、プレートが地中に運んだ水は私たちの身近なところにも現れています。日本最古の温泉として知られる有馬温泉。有馬には金泉・銀泉の2種類のお湯があり、金泉は赤褐色で鉄分と塩分などを含む泉質が特徴です。
プレートが運んできた水と有馬温泉にどのような関係があるのでしょうか。火山やマグマの専門家である神戸大学・海洋底探査センターの巽好幸客員教授に話を聞きました。
また、今回特別に有馬温泉の「天神泉源」で、源泉が湧き上がるところを見せていただきました。
(大吉洋平アナウンサー)
「有馬温泉の元みたいなところですよね…出てきた!勢いよく。先生、1つ気になったのが、有馬の金泉って味噌汁みたいな赤褐色じゃないですか。これいま見たら透明?」
湧きあがったばかりのお湯を汲んで詳しく見てみます。
(大吉アナ)「先生、バケツの底が見えるくらい透明ですね」
(巽教授)「透明ですね。まだ全然金泉ではないですね」
(大吉アナ)「不思議ですよね」
(巽教授)「空気に触れると鉄が酸化してあの色になる」
天神泉源は98℃のあつあつのお湯。汲んでから30分ほど経つとお湯は黒くなりました。
3時間経つと酸化して有馬特有の赤褐色に。見慣れた金泉です。
さらに、パイプに付着した白いものは、塩分だといいます。
金泉を塩分計で測ってみると4.8%でした。それに対して、大阪湾で採取した海水は…。
(大吉洋平アナウンサー)
「2.3%。海水の塩分濃度が2.3%。有馬温泉の源泉の方がよっぽど塩分濃度が高いということですね」