今、この時間を常に楽しんでいきたい

 SNSを中心に活動を続けている葦原さん。この先に見据えているものは何なのでしょうか。

 「インスタグラムやTikTokなどでの発信は、知ってもらう“きっかけ”であり、入り口です。これまでは『インフルエンサー』という肩書で紹介されることが多く、『何の仕事してるの?』と言われることも多々ありました。SNSでの発信は活かしつつ、今後は本業の『モデル』としての認知を高めて、テレビなどでのタレント業を強めていきたいです」

 そして息をつく間もなく駆け抜けてきたからこそ、見えてきた希望もあるといいます。
 「仕事も今まで通り頑張りつつ、プライベートも充実させたいです」
 「恋愛もしたいし、それで得ることもあるかもしれないし」
 「今、“仕事だけ”ってやってきたけれど、ようやく親孝行も少しずつできるようになってきたから、どういう風にできるかな…とか思ったり。20代の後半、どう生活を変化させられるか考えていきたいです」
 そして…。
 「この先の人生設計がはっきりできているわけではないけど、今、一瞬のこの時間を、常に楽しんでいきたいと思います」

きょうも明日も、1年後も前だけを見て…。

 インタビューを終えて、私の本にもサインを書いてくれました。

 「森田絹子『さん』じゃなくて、『アナ』って入れておこう!特別に!」
 「あと、『今日ドキッ!』って書いておくね!」
と、私がMCをしている番組名も可愛らしい字体で書き加えてくれました。
 最後まで笑顔を絶やさず、サービス精神旺盛に…いや、きっと葦原さんはサービスだとは思っていないのかもしれません。
 ただ、今を楽しみたい!という気持ちが自然と行動に表れているのだと思います。
 
 “ポジティブだから素晴らしい人で、ネガティブな人はそうでない“というわけではなく、みんなが葦原さんのようにいつも前向きでなければいけないわけでもありません。
 でも、葦原さんのこの性格が、周りの人を元気にし、そして葦原さん自身を支え励ましているのだと思います。

 葦原さんはきっと、きょうも明日も1年後も、前だけを見て歩んでいるはず。
 スタッフ一人ひとりに丁寧にあいさつをして、「じゃあ、トイレ行ってきまーす!」と、軽快に会場を出ていく背中を見て、私はそう思いました。