市議会の議決に対し、市長が「再議」を求めるという異例の事態に発展した飯山市。

背景には、江沢市長と議会の対立があります。

2022年10月、新人同士の一騎打ちを制し、初当選を果たした江沢市長。


足立正則前市長などが推した元副市長の候補との差は、わずか178票という激戦でした。

足立前市長(22年の市長選当時):
「(市議選に)立候補した議員さん方、私を支持してくれていた方が大勢いらっしゃるので、議会との関係がどうなるかちょっと心配になります」

「雪かき支援員事業」のほかにも、今年4月には、さらに対立が深まる問題が浮上します。

江沢市長:
「建設費補助金3億円以内はその執行はできかねること。健康増進施設補助金2億円以内の執行も、できかねること」


JR飯山駅前に計画されているホテルの建設について、江沢市長は、最大5億円の補助金を支出しない方針を会見で表明。

有識者懇談会で、事務手続きや景観などが問題になったことを理由としていますが、市長が議会に考え方を示したのは会見のあとでした。

議員からは納得のいく説明を求める質問が相次いだほか、「議会軽視」との声も上がるなど議会側は反発。


9月議会では、市長が提出した、犯罪被害者などを支援する条例案と副市長の給料を減額する条例案も、反対多数で否決され、市政の混乱が続いています。