飯山市で28日、市議会の議決に対し、市長が異議を訴え、審議のやり直しを求める「再議」が行われました。
長野県内の市町村では、記録が残る2007年以降で3例目で、69年の飯山市政では初めてです。
背景にあるのは、市長と議会の溝です。


江沢岸生(えざわきしお)市長:
「再議をいたします…」

午後2時から開かれた飯山市議会臨時会。

9月議会で議会側が修正した補正予算について、市側が審議のやり直しを求めた「再議」が行われました。


江沢岸生市長が異議を唱えたのは、「雪かき支援員事業」の予算を、議会が減額した点です。

高齢者など雪かきが困難な人を助ける「雪かき支援員」事業。

市長選で公約に掲げるなど江沢市長肝いりの事業ですが、2022年12月の議会では、議会側が「民間企業を圧迫する」として、関連予算を3728万円から1000万円に減額修正。


さらに、今年の9月議会では、議会側が予算案から人件費など500万円余りを減額修正しました。

これに対し、江沢市長は「除雪が困難な世帯に安心感を与え、人口減少の抑制に不可欠な取り組み」として、原案通りの予算の必要性を訴え、再議書を提出。

市で記録している限り、初めての「再議」が行われました。