有料化は、悪質な“ボット”対策のため

なぜ、このタイミングで有料化をするのか。
大量に自動投稿するプログラム“ボット”というものがあって、「X」は、これに悩まされているということです。ボットには、詐欺だったり、世論操作だったり、悪い目的のものがあり、マスク氏は、かねてから問題視していました。対抗するには、有料化しか思いつかない、ということをネタニヤフ首相との対談で言っていた。

徳島大学の石田基広 教授によると、AIで、ボットを見分けることが可能なんだそうです。ただし、「X」の場合、対策にまだ若干の遅れがあるそうです。さらに、マスク氏が買収したときに、大量の解雇があって、エンジニア不足に陥っているということで、かなりお金をかけなければいけないだろうということです。

マスク氏の本気度について、国際大学の山口真一 准教授によると、ビジネスとして考えた場合には、有料化しない可能性が高いのでは、と見ているそうです。もし有料化となれば、ユーザーは激減して、価値が下がる可能性もある。いま、インスタグラムのメタ社が運営する、無料の「スレッズ」があるので、そちらにどんどん流れていく可能性もあるのではないかということです。

しかし、「マスク氏は気分屋で、発言だけでは、本気かどうかわからない」とも話していました。

井上貴博キャスター:
会社としての公式見解は出てこないですし、マスク氏も、全ユーザーを有料化するとまでは別に言っていない。調べてみると「X」は、2割ぐらいが投稿して、残り8割は見るだけ。有料にすると、見るだけの8割は、離れやすいんだろうなとは感じる。

萩谷麻衣子弁護士:
民間企業なので、どういう形で営利追求するかというのは、企業判断。ボット対策に、人件費をかけられないというなら、有料化もあり得るでしょう。有料化することによって、ヘイトスピーチが減っていく可能性もあると思うが、利用者が減れば、広告主は去っていく。

ホラン千秋キャスター:
ただでさえ、マスク氏が買収してから、広告収入が激減している。もしかしたら、AIでボットを見分けるために、収益から補填するのに有料化しなければならないっていう意見がある。実は、私のボットってあるんですよ。私は「X」はやっていないんですけど、“ホラン千秋ボット”っていうのがあって、それがボットだと気付いていない人が、毎日、おはようって言ってくださっているんですが、私じゃないんだよって言いたいんですけど言えないっていう…

井上キャスター:
防災情報を、公共機関が出すのは、無料であるべきですし、そこは難しいなと思いますね。