広がる余波…見えない全容…


今回の問題について八戸市のまとめでは体調不良を訴えている人は1都23県295人にのぼっています。余波は大手スーパーにも広がっていて、その全容が見えてません。


「新鮮な海と山の幸を皆さまのもとに」創業・明治25年の八戸市の弁当製造会社「吉田屋」のホームページです。キラキラと光るイクラやウニなどをふんだんに使った海鮮駅弁は今や全国に流通していて、全国で体調不良を訴える人が相次いでいます。


八戸市によりますと20日午前9時までに1都23県の295人が下痢や嘔吐などの症状を訴えているということで、吉田屋は全国の有名百貨店やスーパーなどで開催される食のイベントに商社を通じて商品を出荷。今回、問題となっているのは今月16日と17日が消費期限となっている“11種類の海鮮系の駅弁”です。


八戸市によりますと、最初に体調不良の情報が寄せられたのは福島県と埼玉県で開かれたイベントでの購入者でした。福島県を中心にスーパーを展開している「ヨークベニマル」は16日、吉田屋の弁当の購入者が体調不良を訴えたため保健所に連絡。また、埼玉県を中心に展開するスーパー「ヤオコー」も同じ日に体調不良者を把握し、商品の撤去と販売を中止する措置をとり、こうした情報を受け八戸市は被害の拡大を懸念し、通常の手順より早い発表に踏み切ったとしています。


JNNの取材では、これまでに福島県では359個販売され35人が嘔吐や下痢、腹痛などの症状を訴え1人が入院しています。また、埼玉県では約1000個が販売され15人が体調不良。静岡県では85人にのぼっています。こうした中でスーパーなどには「ご飯が糸をひく」「お腹が痛い」など購入者から連絡があったということで、八戸市は食中毒の可能性が高いとみています。


ただ、商品に異常が生じたのは駅弁の製造過程か流通過程かがわかっておらず、市では全容の解明と原因の究明にしばらく時間を要するとみています。