最初のダイブは「怖かった」!

桂福若さん
「最初は怖かったですよ、川面は真っ暗ですよってに。しかも何が沈んでるかわからへん。やめよかと思いましたが、後の人がはやすわけですよ、飛び込め飛び込めって。で、もはやこれまでと思って飛び込んだ。それが最初でした」

「ここからダイブしました」と説明する桂福若さん(2003年撮影)

もちろん若気の至りでしたが、これがキッカケになって、道頓堀は「タイガースが優勝するたびに多くの若者が飛び込む川」になってしまったのです。

飛び込む若者が大抵「お酒を飲んだ勢いで」であることも危険な理由のひとつです

もちろん危険です。2003年のタイガースリーグ優勝の際には5000人以上が飛び込む騒ぎとなり、1人が死亡しました。現在、警察が厳戒態勢をとるのはこのためです。

都市伝説「カーネル・サンダースの呪い」

飛び込んだのは人間だけではありません。有名なのはKFCのカーネル・サンダースおじさんで、これも85年のタイガース優勝時。カーネルおじさんはナニモノカに投げ込まれ、そのまま沈んでしまいました。

「私を投げ込んではいけません」のカーネルおじさんは語ります

それ以後の阪神タイガースは以前の「ダメ虎」に逆戻り。その成績低迷ぶりに、人々はいつしか「これはカーネル・サンダースの呪いだ」と囁くようになりました。
ちなみにカーネルおじさんは24年後の2009年に引きあげられ、タイガースにかけられた呪いも解けた、という形です。

カニの足も1本もがれて投げ込まれました。くいだおれ人形は「泳げまへんねん」とアピール

ちなみに、85年以後は、あらゆる「看板人形」が「投げ込まれないように」と戦々恐々だったそうです。