【秋葉原事件への共感“犯罪の着想か”】

さらに検察官の質問で、青葉被告が過去の重大事件から着想を得ていた可能性も初めて判明した。
検察官「どうしてガソリンを使った?」
青葉被告「消費者金融『武富士』でガソリンを撒いた殺人事件を知って」
検察官「なぜ包丁を(6本)持って行った?」
青葉被告「秋葉原の殺傷事件の思いがあった。刃物は1人、2人切りつけると切れなくなる。すると、ガソリンを撒いたあと、止めに入られるかもしれないので」
検察官「秋葉原の事件への思いとは?」
青葉被告「仕事をクビになる、転々としていたことなど(秋葉原殺傷事件の加藤智大元死刑囚に)共感というか、類似点があった。他人事とは思えなかった」

そして犯行直前に十数分、第一スタジオ付近の路地に青葉被告が座っていた、犯行前“最後の心理状態”に質問が及んだ。

検察官「犯行前、半生をどのように振り返った?」
青葉被告「(半生は)暗いと考えた。京アニメーションは『光の階段』、自分の半生は余りにも暗い。コンビニ時代にもがいたが実を結ぶことはなく、終わった。」
検察官「犯行へのためらいは?」
青葉被告「ためらうものです。自分みたいな悪党でも小さな良心があった。正しいのか良いことなのか。でも1999年からの20年間は「暗い」と考え、ここまできたら『やろう』と思った。」

重要な局面だからか・・、検察官はこのあと時間をおいて、犯行直前の心理状態について、改めて青葉被告に聞きなおした。