故意に追突か…直前にトラブル
事件が起きたのは2022年6月29日。八田容疑者は職場に出勤したものの体調不良を理由に午前中で早退し、午後4時に商業施設でコップを購入していることがわかっています。この時、施設の駐車場で亡くなった大学生との間でトラブルが起きていました。
亡くなった大学生と一緒にいた友人:
「彼が誰かと話しているのが見えたので待っていました。遠目からだったので友だちと話しているのかなという感じで。合流したときに『あれ誰やったの?友達?』と聞いたら、『変なやつに絡まれたんよね』という話でした」
「友だちはすぐ謝ったらしいんですけど、『ここ原付通ったら悪いんじゃね』みたいな、よく分からない文句をつけてきて…ぐらいの話だったらしいです」

そして午後7時45分ごろ、ひき逃げ事件が起きました。防犯カメラの映像には被害者2人がバイクで通り過ぎた30秒後、同じ方向に向かう八田容疑者の車を確認。事故の状況や証拠からバイクに追突した時、八田容疑者の車は少なくとも制限速度の2倍にあたる80キロ以上出ていたとみられています。
さらに現場にはブレーキ痕や避けようとした形跡がないことなどから亡くなった大学生の原付バイクをめがけて追突した可能性があることがわかっています。
亡くなった大学生と一緒にいた友人:
「ベタ踏みの音がして、なんやろ?と思ってバイクのミラーで見たらヘッドライトがすぐ近くに迫ってきた。亡くなった友だちにそのことを伝えようとしたんですけど、パッと見た瞬間、後ろから突っ込まれた」
「スピードが本当に異常だったんで、もうぶつけられた瞬間に『絶対アイツや』って思いました。そのぐらいなんかもう、殺しに来ているなっていうのはすごく感じました」
その後、八田容疑者は車を乗り捨て、海の方向に裸足で逃走。14分後には、2キロ離れた北浜のヨットハーバー近くにいたことがわかっていますが、そこで足取りが途絶えています。

捜査関係者によりますと、発生後すぐに車の所有者が八田容疑者とわかり、捜査員が自宅に張り込んでいましたが、帰って来ませんでした。その後も自宅に立ち寄った形跡はないということです。