6月14日、あるデータが日本をざわつかせました。20代男性4割が『デートの経験がない』ーー。令和の恋愛観は、昭和世代には少し衝撃的?恋愛したくないわけではない…少し複雑な若者の心理に迫ります。
■令和時代 デートはステータスではない?
6月14日に閣議決定された『男女共同参画白書 令和4年版』。20代から60代を対象に2万人を調査したもので、今年は『人生100年時代における結婚と家族』というテーマの特集が組まれました。

独身男性20代、独身女性20代に『デートした人数は何人ですか?』と質問したところ・・・
<独身男性20代> 0人・・・39.8%
<独身女性20代> 0人・・・25.1%
20代独身男性の4割近くが『デートをしたことがありません』と回答していることが明らかになりました。

『配偶者・恋人はいますか?』という質問も。『配偶者・恋人なし』と答えた割合は、
<男性20代> 65.8%
<女性20代> 51.4%
『結婚願望は?』との質問では、『結婚の意志はない』と答えた割合が、
<独身男性>20代・・・19.3% 30代・・・26.5%
<独身女性>20代・・・14.0% 30代・・・25.4%
■『結婚に縛られたくない、自由でいたい』

『結婚したくない理由』について、
<女性>
▼名字・姓が変わるのが嫌、面倒だから
▼仕事・家事・育児・介護を背負うことになるから
<男性>
▼結婚生活を送る経済力がない、仕事が不安定だから
男女に共通していた意見が、『結婚に縛られたくない、自由でいたいから』ーー。
■“恋愛の優先度”に変化か
ーーこのデータをご覧になって率直にいかがでしょう?
若者調査機関「SHIBUYA109ラボ」所長 長田麻衣氏:
私は10代20代のみんなと話していたり、私自身今30歳なんですけど、まわりと話しててもこのデータ自体は納得感があるというか、そんなに驚くことは私の感覚ではなくって。恋愛の優先度みたいなところが少し変わってきているのかなというのを感じてますね。

恵俊彰:
長田さんが普段若者と接している肌感覚と合ってるデータということですが、正直驚いたのは、「恋人がいない」とか「付き合った経験がない」とかならわかるけど、「デートそのものもしてない」、それが4割近いというのが僕の世代的には衝撃でしたけどね。
長田氏:
そうですよね、やはり今デートをする以外にも、SNS上で友達と何かコミュニケーションをとったりとか、恋愛対象の人とデートに行く以外にも、友達と遊びに行ったりとか、推しに会いに行ったり、いろんな趣味だったりとかが幅広くあるので、デートに対して投下する時間も結構減ってきてるのかな?というのも、このデート経験のデータに紐付いてるんじゃないかなと感じています。
ーー男性の方が多いんですか?
長田氏:
それは意外というか、あまり男女の違いは感じてなかったんですけれども。
今までって結構恋愛はすごくステータスみたいなところもあって、恋人がいるとか、パートナーがいるとか、そういうところが“ステータスになるからデートも頑張ってやっていた”っていうのもあったと思うんです。
でも今って恋愛以外にも、色々好きなものがあって、それが横並びになっていて、「何に自分の時間とお金を投資するかも、人それぞれだよね」みたいな世界の中で若者は生きているので、恋愛であったりデートというところに対しての時間とお金の使い方が変わってるんじゃないかなと考えてますね。
恵俊彰:
うちらの時代は、昭和の感覚なのかもしれませんけれども、好きな人がいるっていうだけで、例えばですけど運動すごい頑張ったり、音楽も全部いい曲に聞こえてきたり、フラれた瞬間からもう全てが地獄になったり、なんかそれがすごく楽しかったっていうね。いろんなものを吸収する一つのスイッチになったような気がする。
落語家 立川志らく:
恋愛がステータスって言葉にも違和感感じて。人間としての本能じゃないですか。(データは)笑い話の一つになるかもしれないんだけど、よくよく考えたら日本は少子化っていう大きな問題がある。ツイッター社を買収しようとしたあのマスクさんが、このままでいくと日本は滅亡する可能性があるんだって言う。
感覚的にも「いいんだよ、楽しいことが他にあれば」って、そこに繋がってくような何かちょっと怖いデータではある。
コメンテーター 朝日奈央:
最近だとマッチングアプリとかも流行ってるイメージだったので、私の友人も実際にマッチングアプリで結婚したりデートしたりしてる人もいるし、(利用している人が多い)イメージだったのでちょっとびっくりしましたね。
(恋愛・結婚より)それ以上に楽しいことがたくさんある世の中だったってことですね。
弁護士 八代英輝:
僕、全く違和感ないです。今、20代で生まれていれば良かったなってくらい。