長崎市で10日から行われている“中国盆”。
最終日の12日は、夜に『金山・銀山』を燃やす行事が予定されています。

準備が進む崇福寺から中継です。

久富 美海アナウンサー:
長崎市の崇福寺に来ています。旧暦の7月26日から3日間にわたって行われている中国盆はきょうが最終日です。
朝から華僑の方々のお参りが続いていて、境内は線香の香りが立ち込めています。

この中国盆は、先祖の霊を寺にお招きし、おもてなしをして、再び霊をお送りするという伝統行事です。
きょうは「金山・銀山」を燃やすことになっています。

ここからは長崎に住む華僑のお1人、張仁春さんにお話を伺います。
この『金山・銀山』は、どういうものでしょうか?

張 仁春さん:初日に、お経を唱えて霊をお招きしました。(今夜は)金山・銀山をお金として使ってもらうために燃やします

久富:この金山・銀山をお金に見立てて、先祖の方たちが、あの世でもお金に不自由しないようにお送りするんですね。

張さん:そうです。

久富:この中国盆、コロナ禍では通常通りの規模で開催できなかったこともあったと聞きました。華僑の方々にとって中国盆はどういったものでしょうか?

張さん:日本に住む華僑は、この崇福寺を足掛かりにして、全国に散らばっていきました。
そしてこの時期、皆さんここにまた戻って、旧交を温めたり、昔話をしたり、非常に和やかに過ごしています。

久富:皆様の思いが込められた大切な、380年続いてきた伝統行事なんですね。

この「金山・銀山」は、このあと午後9時頃から燃やして、霊を最後までにぎやかに見送ることになっています。
以上、中継でした。