2軍の試合は「見てる見てる、全部見てる」

槙原さん:岡田監督はやっぱり、フレッシュオールスターも含めて、2軍の試合もiPadで全部見てるということで、それが効を奏してるわけですよね?

岡田監督:見てる見てる全部見てる。だから前のときもね、親子ゲームのときは鳴尾もずっと行ってたしね。大体わかるね。調子いいけど俺が見に行ったときにあかん選手っていてるじゃん。俺が見てないときはめちゃくちゃ打ってるとかね。そういう選手を1軍に上げてもあかんな。調子悪いのに、俺が見えたときだけヒット打つやつがおるんよね、ええピッチングするとか。そういうやつはこいつ1軍やったらひょっとしてやりよんちゃうかなと思うね。

槙原さん:そんなもんなんですね。

岡田監督:そんなもんよ。

槙原さん:やっぱり2軍の試合でも、そうやって監督がしっかりチェックしてるんだってことを選手たちもわかってれば。当然気を抜くことはないでしょうけれど、やっぱりチャンスは、いつも見ててくれるんだと思うだけでも、力出ますもんね。

岡田監督:だから、2軍から上がってきたら監督室に挨拶に来るけど、浜地(真澄、25)にも言うた。「昨日ホームランを打たれたのにあげたんやで」って言った浜地に(笑)

槙原さん:見てもらってるってことはやっぱり嬉しいことですよね。

岡田監督:村上なんかはキャンプの時を考えたら、2桁勝利なんか、1軍でまだ投げるか投げないかいう状況でここまで来てるんだからね。それはもう自分の頑張りだし。それはみんなやっぱりね、2桁勝ちたい、勝たせてあげたいけど、当然お客さんもいっぱいになるしね、甲子園で良いピッチングして、10勝、2桁勝ったらもうこれからも自信になると思うしね。

槙原さん:(村上、大竹、伊藤将司の)3人がまた争っていることも良いことだし。

岡田監督:別に合わせたわけじゃないんだけどこれ実際に。たまたまうちは中6日とか中5日もしてない、無理していないから、たまたまこういう並びになって。

槙原さん:無理をさせなかったっていうのも岡田監督流の、今までの経験も含めて?

岡田監督:9人は絶対に作っとかないといけないと思うね、先発ね。2、3人はファームで常に準備しとくていうかね。みんなが1年間調子良くね、ローテーション守れないからね。

槙原さん:リリーフも含めて当てにしちゃいけないんですよね、当てにはするんでしょうけど、絶対にやってくれると思っちゃう・・・

岡田監督:調子悪かったら当然すぐファームに落とすでしょうね。ファーム行きたくないじゃないけどね、「今度自分が打たれたらファームか・・・」とかそれも良いプレッシャーになっていると思うよ。みんなが頑張れるね。

槙原さん:伊藤は、タフさを持っているピッチャーですよね。期待するものは?

岡田監督:今日(8日)ブルペンでピッチング見たんだけどやっぱり良いよね、調子良い本当に。

槙原さん:打たれ強いですよね。

岡田監督:この間の神宮も良かったし。結構飄々と投げてる割に考えてるよね。

槙原さん:これまた選手もこのインタビュー聞いて伊藤君が「そうやって監督が見てくれているんだ」って思うだけでも良い話だよね。

「勝負は9月」

槙原さん:監督はやっぱり昔ジャイアンツにやられたことあるから、9月が勝負だとおっしゃってますけど・・・。※2008年に13ゲーム差を逆転され優勝を逃す

岡田監督:そうよな~。あれ巨人12連勝したんかな・・・。負けてないよ、あの時阪神も(勝率)5割でいってた。そういうのもあるから。でも、あの時の巨人みたいなそういう勢いはないもんな、今の他のチームに。だから勝負は9月って言ってたけど、今はもう今まで通り普通にやろうと。

(左)岡田彰布監督(右)槙原寛己さん

槙原さん:連敗だけしなきゃいいと。

岡田監督:そんな勝負かけなくても、今までやってた事を大事な9月にどれだけできるかやろね。ゲームの中でね。

槙原さん:でも選手が優勝を意識してるとは思えない。

岡田監督:思えないね、なんかね。

槙原さん:それは頼もしい話なんですね。