コロナ禍前は年間最多 台湾観光客への期待
福島県内の観光業界や行政が台湾からの旅行客誘致に力を入れるのには、理由があります。
コロナ禍前の2019年に県内で宿泊した海外からの観光客は、国別、地域別でもっとも多いのは台湾です。年間およそ5万8000人が訪れました。次いでタイ、中国となっています。台湾だけで全体の3割を占め、福島県にとって重要な存在になっていました。

コロナの影響を受けてここ数年は大きく減りましたが、感染症対策の緩和で今年に入って再び訪れる人が増えています。6日には台湾のLCCタイガーエアが、福島空港と台北を結ぶ定期便を来年3月から運航することで福島県と覚書をかわしました。

震災以来13年ぶりの国際定期便の復活に、今回旅行業者のツアーに参加した台湾の担当者は「直接福島に行けるようになれば、旅行の滞在時間も延びるし、福島から台湾を訪れる機会も増える」と歓迎しています。
一方で、より多くの観光客に来てもらう為には、「県内には知られていない観光地がまだたくさんあると思うので、そういった場所のプロモーションにも力をいれてほしい」と話していました。
コロナ禍で日本各地の観光地が海外からの観光客「インバウンド」に力を入れる中で福島をどうアピールしていくか、もてなしの意識とともに戦略が求められています。