30分後、不動産会社から電話が…

社団法人をあとにした30分後、男性の携帯に、今度は不動産会社から電話があった。

不動産会社
「先ほど社団法人からご連絡があって、退去とお伺いしたんですけども。なんか弁護士を使って、社団法人の事務所に押し入って…」

男性「押し入る?」

不動産会社
「こっちは(社団法人から)聞いてることを並べているだけなんで。まぁ、あと僕全部動画も見たんですけど、社団法人さんにとってみたら、福生の市役所に対して、マイナスプロモーションでしかない、すごく印象が悪くなってるんですよ。もしかしたら(社団法人が)出禁になる可能性もあるわけじゃないですか。福生市の担当の方とお話しする時に、弁解じゃないですけど、持ち上げるようなことはしていただきたい」

不動産会社の担当者は、男性に営業トークを始める。別の物件に入居しないか、というのだ。

不動産会社
「次住む場所は決まってるのかなって、弊社としては気になってるだけなの。弊社の物件って福生だけじゃなくて色々物件あるんですよ」

不動産会社と社団法人は連携していたのだろうか。生活保護受給者の自立を阻害するこのビジネスについて話を聞くため、私たちは不動産会社を訪ねた。

記者「こちらに不動産会社の名前が書いてあります。鍵がかかってますね」

ドアには鍵がかかっており、反応がなかった。

さらに、社団法人にも向かったが…

記者「いなさそうですね」

今年3月に、身分証を取り返しに行った社団法人。ガラス一面に目張りされていて、鍵がかかっていた。私たちは、不動産会社と社団法人に質問状を送ったが、どちらも回答はなかった。