宮城県で議論が紛糾する仙台医療圏の「4病院再編構想」。何としてでも構想を実現したい宮城県の村井嘉浩知事から飛び出したのが「できなければ辞職する」発言でした。その政治手法の是非を問います。
「強い覚悟」それとも「逆切れ」?
「実現できなければ辞めなければならない」

8月31日、宮城県の村井嘉浩知事(63)は、語気を強め自らの進退に言及しました。
全国知事会長に就任してからわずか1週間後に飛び出した進退発言。自身が公約に掲げた「4病院再編構想」を巡り、県の審議会で反対意見が相次いだことに対し「実現できないなら知事を辞めなければならない」というのです。実現に向けた「強い覚悟」と見ることもできますが、一方で審議会の委員に対し「逆切れ」したような印象も持ちました。
知事と市民が対立する構図。これが初めてではありません。特に10年前、東日本大震災の被災地で起きた「防潮堤論争」を思い起こさずにはいられませんでした。有識者の意見を交えながら今回の問題を考えます。