福島第一原発の処理水放出をめぐり、中国が日本の水産物の輸入を全面的に停止したことで、各地で影響が出始めています。
「これから先 厳しい」中国が日本の水産物禁輸 影響は?

山内あゆキャスター:
今、中国では日本食ブームが起きています。帝国データバンクによりますと、中国への食品輸出企業は727社、そのうち水産品関連が164社となっています。

今回、処理水放出を受けて中国が日本産の水産品を禁輸していますが、具体的には▼鹿児島県東町漁協ブランド魚の「鰤王(ぶりおう)」▼広島県 殻付きカキ(冷凍)▼岡山県 瀬戸内海産マナガツオなどのブランド品に影響が多く出ています。
中でも最も影響を受けているのがホタテです。農水省によりますと、2022年のホタテ輸出額約910億円のうち、中国向けは5割以上で約467億円にも上っています。
北海道紋別市にある丸ウロコ三和水産では中国向けのホタテを出荷後、再び約100トンが会社に戻ってきてしまいました。
丸ウロコ三和水産 長谷川憲永氏は「輸出ありきでやっていたものが、国内向けに転用となると、これから先 厳しい。(政府に)補償をして欲しい」と不安を述べていました。
南波雅俊キャスター:
ホタテは鮮度が命なのに、100トンものホタテの行き場所がない、どこに置けばいいかわからないという状況で政府も支援を考えているそうです。
厚切りジェイソンさん(IT企業役員/お笑いタレント):
厳しい状況ですね。一時的に中国が輸入を禁止しているだけの問題ではないような気がします。イメージがついてしまった以上、仮に禁輸解除になったとしても、すぐに再開するとは思えません。水産会社の方々のせいではないので可哀想ですが、事業を変えることも考えたほうがいいかもしれません。
日比麻音子キャスター:
かなりのホタテの量で、すぐに解決するような問題ではなく、新しい事業として他の国に目を向けるというのも難しい感じがします。
厚切りジェイソンさん:
他の国も禁輸までいかなくても、躊躇はすると思うので、価格が下がることもあるでしょう。輸出ありきの事業であれば、将来のためにも早めに事業を変えることを考えた方がいいと思います。