支持率低下が止まらない岸田政権。内閣改造を前に、元時事通信記者や解説委員長を務めた政治取材歴40年を超える政治ジャ-ナリストの田﨑史郎さんに、岸田首相の人柄から今後の政局まで、忌憚なく、鋭く斬ってもらった。(聞き手:川戸恵子 8月25日放送)
岸田政権「実績が国民の評価になってない」
ーー岸田内閣の支持率が低下しているのはなぜ?
政治ジャーナリスト 田﨑史郎さん:
冷静に見ると岸田政権は、着実に実績を上げているのです。例えば防衛費をGDP費で2倍に、5年以内にする。そして原発の使用期間を延長する、少子化対策、G7広島サミット、直近では福島原発の処理水の海洋放出、今日(8月24日)からやりますけれど。さらに今ガソリンの値下げをやろうとしています。ただそういう実績が国民の評価になってない。去年、参院選が終わったあたりから(支持率が)グッと下がり続けていて、要因は、旧統一教会問題、あるいは安倍さんの国葬の問題、さらに閣僚の辞任でずっと落ち続けて、今年の年明けからは少しずつ上がってきて、G7広島サミットの5月頃に1回、今年の頂点を迎えている。他の調査だとそのとき支持が(不支持を)上回っていた会社も多いのですけれども、TBSではそこはいってない。ですが1つのピークであったのは確かなのです。上がってきたのを見ると、主に外交で上がってきているわけです。3月に日韓首脳会談で(韓国の)大統領が来られて、そして5月に広島サミット、そのときはゼレンスキー大統領が来たと。要するに岸田さんがテレビで大きく取り上げられると、支持率上がってくるのです。そういう意味で岸田さんというのは歴代内閣でも話題になることが少ない人、やはり露出が少ない、言い換えると国民から関心持たれてない。もう少し露骨に言うと、テレビの情報番組から関心を持たれていないのだと思います。だから支持率の低下というか低迷にそのまま映し出されてると思います。
