アルプス席で泣く姉とは対照的に、仙台育英の山田脩也主将は表情を一つ崩さずに淡々と試合後の取材を受けていた。そんな山田主将にぶつけた。「試合後、山田くんのお姉ちゃん、涙を流しながら、誇らしげに弟について語っていましたよ」
すると突然、山田主将の目から涙があふれた。表情は一変。大粒の涙が頬をつたい、言葉に詰まった。「本当に小さい頃から可愛がってもらって、いろいろ迷惑をかけたところもあったんですけど、でもやっぱり、家族がいてくれたから…」
何度も何度も手で涙を拭いながら、ただひたすらに感謝の思いを続けた。「最後は勝たせてあげることはできなかったんですけど、本当に、お兄ちゃん、お姉ちゃん、いろんなサポートがなかったら自分はここまで成長できなかったので、本当に感謝したいです。18年間育ててくれた親には本当に感謝したいなと思っていますし、日本一を本当に、同じ景色を見たかったんですけど、自分の力が足りずに最後、負けてしまったので……。その中でもしっかり応援してくれましたし、家族の応援が一番支えになったので、本当に感謝したいです。どんなときも仲間がいて、家族が支えてくれたので、自分は日本一幸せものだなと思います」
極度のプレッシャーから逃げず、家族の支え、感謝の思いを胸に戦い抜いた。立派な準優勝。「人生は敗者復活」――。数多の思いがぎっしり詰まった銀メダルを胸に、グッドルーザーが甲子園に別れを告げた。
(MBSスポーツ局 上原桐子)














