■ 教員に未練がないわけではないが…
"街のスポーツ店" しかも”卓球専門の店”。
角井さんが店を手伝い始めた頃、経営は大型量販店や拡大するネット通販などのあおりを受けていました。

こうした中でも何とか店を存続させようと踏み出したのが『卓球場の経営』でした。卓球場が少ない長崎市で教室を開けば、”卓球人口が増え”、”道具を買う人も増える”と考えたのです。

教師を辞め、卓球教室の経営者となった角井さんですが、新たな道に進んで気付かされたこともありました。

角井さん「学校には学校の未練があるわけじゃないですけど、本当よかったなって思うことがたくさんあるんですよ」
記者:Q 教壇を離れた寂しさはないですか?
角井さん「いや、もう…それは、ものすごく(あります)。正直…やっぱ離れたことで、初めて…卓球の指導だけじゃなくて、教員として”数学を教える”っていうことが好きだったんだなっていうのにも気づかせてもらったっていう気持ちはあります」

学校でのかつての教え子たちは卓球の技術だけでなく、道具の知識も豊富な角井さんを今でも頼ってきます。

長崎女子商業高校の教え子である山里中学校 女子卓球部 コーチ 岩永 祐美さん「母校で先生に会えないっていうのは寂しさもあったんですけど、今日こんな感じだったとか報告しに行ってたりとか、昔よりもっと近くになった感じですね。こうやって用具の相談もできますし」

角井さん「色んな年代の方とお話ができるというのは、自分にとっても仕事させてもらいながらですけど楽しみをもらっています。レベルを上げることもですけど、まず卓球を楽しむ人を増やすためのお店と卓球場でありたいなと」
小さい子どもからお年寄りまで
初心者から日本一を目指す人まで
卓球を愛するすべての人のために
名監督の試合が新たなコートで始まります。