(黒田さん)
「ウーと空襲警報がなるんですよ。“空襲警報発令!”と言ったら消防団の人が“避難!”と言って…」
兄に背負われ、雨水のたまった防空壕に逃げ込んだといいます。
(黒田さん)
「大きくなっても兄が言ってました。“美知子は僕の背中でおしっこした”って。そのおしっこの生温かさと防空壕の水の生ぬるさ、今でも覚えてますよ」
最後の宇和島空襲から7日後に、戦争は終わりました。
(黒田さん)
「夜に明かりをつけて寝られること、空襲警報で怯えなくても良い、当たり前のことが嬉しい幸せな…そういう時代でしたね」
慰霊碑のある和霊公園と和霊神社の間にかかる橋には、戦争の爪痕が残っています。

(黒田さん)
「ここが焼夷弾の痕なんですよね。この川に何人も飛び込んだり亡くなったりね」