埼玉県鴻巣市に今年、開校したフリースクール「スコーレ・ムーンライト」。入学案内の表紙には「私たちのフリースクール あなたのままでいられる居場所」とあります。実はこちら、今はなき県立浦和商業定時制出身者らが作ったフリースクールということ。どんなところなのか、取材しました。
廃止された定時制の出身者らが作ったフリースクール
入学案内を開いてみると、そこには「新しい学びの形、一緒につくろう」とあり、県立浦和商業定時制や響カフェ、太鼓集団響での経験、取り組みがある運営陣だということが記されています。

「スコーレ・ムーンライト」「太鼓集団響」「響カフェ」は、一般社団法人「Moonlight Project」が母体になっています。その一つ、「響カフェ(HIBIKI CAFE)」は、桶川市にある自家焙煎のコーヒーが自慢のカフェ。カフェを立ち上げた店長の飯島裕美さんも浦和商業定時制出身です。

「響カフェ(HIBIKI CAFE)」店長 飯島裕美さん
「自分もやっぱり不登校だったっていう経験もあって、若者を支援する場所にしたいというのがありました。自分で学びたいっていう子に勉強を教える。ゲームで遊んでたり、ただお話しするだけの子もいるんですけれども、そういう子もだんだん来るようになって、何かやろうっていうので、流しそうめんのイベントが始まったりとか、ハロウィン、クリスマス。3月には卒業式というイベント。力を合わせればできるんだろうっていうのを、オープン以来9年間やってきたわけです」
多くはカフェというこの場所で、自分のしたいこと、できることを見つけ、進学、あるいは就職と、社会に出ていきました。
「スコーレ・ムーンライト」にはカフェや浦和商定時制の卒業生、元教師、応援する人たちらがスタッフとして関わっていますが、月~金必ずいるのが、主任の三井昌樹さんです。三井さんもカフェでの「学び」にボランティアで関わり、今年、理科の高校教員をやめ、参加しました。