岩手県平泉町の中尊寺境内で14日夜、お盆恒例の「薪能」が行われ、訪れた人は能と野村万作・萬斎親子による狂言を楽しみました。

「中尊寺薪能」は境内にある白山神社の能舞台で先祖供養のためお盆の時期、8月14日に行われています。
かがり火と歴史あるスギの木が作り出す幽玄の世界で喜多流の能と和泉流の狂言が披露されました。
狂言の演目は、主人から渡された恋文を相手に届ける途中で破ってしまうという「文荷(ふみにない)」です。
人間国宝の野村万作さんと長男の萬斎さんが出演し、人間の普遍的なおかしさを描く演技で観衆を笑顔にしていました。
強い雨が断続的に降る中訪れたおよそ600人は、伝統が作り出す雰囲気を満喫していました。