「トラブルになるかも…」就職活動にも影響

病気への偏見は、就職活動にも影響を与えました。

福永さん「今の会社に就くまで9社ぐらい面接がダメだった。断る理由で『トラブルになるかもしれない』と言われたことがあって、自分の好きな職種だったのでショックだった。」

福永さんは、この春今の職場に採用されました。病気を理解し、本当の自分を受け入れてくれる同僚の存在に、福永さんも頬を緩ませます。

福永さん「チックを出す出さない関係なく皆和気あいあいでにやけてしまうぐらい充実していて、本当に周りに感謝しかない」

同僚たちも、1人の職員として彼女の能力を評価しています。

福永さんの同僚「病気ある無しに関わらず、彼女を知っている人は真面目でちゃんとできていると評価している」

福永さんの同僚「(症状は)気にならない。普通にお仕事もできているので問題はない。もっと広く(トゥレット症が)一般に理解されたら良いなと思う。」

もし、街中でトゥレット症の人を見かけたらどうしてほしいか。福永さんからは意外な答えが返ってきました。

福永さん「トゥレット症の人を見かけたときは見ても構わないんです。トゥレット症なのかなとか、病気でこういう症状が出ているのかなとか、温かい無視をして頂ければすごく当事者は生きやすくなると思う」

【取材後記】TUFアナウンサー 井上和樹
今回、福永さんは「トゥレット症についての理解が広がってほしい」という思いで勇気を持って取材に応じてくれました。取材を通じて治療法が見つからないことよりも病気への偏見がトゥレット症患者を苦しめていると分かりました。
この病気への理解が深まって福永さんがおっしゃるような「温かい無視」をしてくれる人が増えてほしいと思います。