台風などが近づいた際に行われる「計画運休」や、急な雨による「運転見合わせ」これはどのような指標をもとに決めているのでしょうか、JR東海の担当者にイチから聞いてみました。

――東海道新幹線で、運転を取りやめる際の雨量規制やルールはありますか?

回答:東海道新幹線では、沿線等に設置した59箇所の雨量計を用いています。降雨量による運転見合わせの規制値は、従来から3つの指標があります。

〇1時間雨量が、60ミリ以上
〇1時間雨量+24時間雨量が、40ミリ以上+150ミリ以上
〇24時間雨量+10分間雨量が、300ミリ以上+2ミリ以上

さらに、指標をひとつ増やし、土石流が発生した際に新幹線の運行に影響を及ぼす恐れのある箇所(小田原ー熱海間 新富士ー静岡間 静岡ー掛川間)を対象に、気象庁の「土壌雨量指数(雨による土砂災害危険度の高まり)」を用いた規制を導入、4指標で判断するということです。

計画運休の方針は、何をきっかけに、いつ頃までに決めるのか

 JR東海によりますと、利用客の安全確保を第一に、また列車が立ち往生することは望ましくないため、情報を収集して可能な限り早く案内するのが基本の考え方だということです。そのため、台風接近などで列車への影響が見込まれる場合は、「影響の想定範囲」や「駅で利用者が滞留するリスク」、「駅間で長時間足止めするリスク」等を総合的に勘案し、事前に計画運休を決定するということです。

 具体的なタイミングとしては、「台風による影響が見込まれる時間帯から遡り、襲来が予測される2日前や前日などに、輸送計画を実施し、どのような案内を出すか」社内で定めるそうです。案内を出す場合は、計画運休の可能性があるという案内も含め、可能な限り速やかに周知したいということです。