盛岡市で9日、高校生が地域課題を解決するための取り組みを提言する「政策甲子園」が開かれました。

「私たちは自分でやりたいことを見つけられる子どもを増やすためには、自由に遊べる施設と環境を整えることが最も大切だと考える」

「いわて高校生政策甲子園」は、若者のまちづくりへの参加を促そうと日本青年会議所東北地区岩手ブロック協議会が企画したものです。
9日は県内の高校10校から15チーム、およそ50人が出場しました。
生徒たちは7分以内に教育や職場環境など自分たちで調査した地域の課題やそれに対する解決策を発表し、審査員が独創性やオリジナリティなど10の項目で審査します。

「私が暮らす遠野市は面積の8割が森林地帯です。森林は私たちの暮らしを支える重要な生物資源を生産していくための重要な財産。しかし野生動物生息数のバランスが徐々に崩れ始め、私たちの生活まで被害をおよぼし始め、深刻化している」

実家がホップ農家でハンターを目指している遠野緑峰高校2年の菊池康成さんは、農地を荒らすシカへの対策について発表しました。
菊池さんはシカによる農作物への被害が1億円を超える年があることを踏まえ、処分施設や食肉加工場の設置を提案し、ハンターになる若い人たちを増やす政策が必要と訴えました。
高校生たちのユニークな発想は報告書としてまとめられ、県などに提案されます。