被爆78年の長崎原爆の日を迎えました。
台風6号の接近で平和祈念式典の会場が屋内となり、大幅に規模が縮小された中での祈りの日となりました。

平和祈念式典が行われるはずだった平和公園。
台風6号の接近で式典会場は屋内に変更されましたが、ことしも朝早くから、祈りをささげる人たちの姿がありました。

被爆者の女性:
「原爆の日が来れば余計悲しくなる。普段、折り鶴を折っているときは、いろいろ考えながら折ってますけど、これをとにかく捧げたいという気持ちで」

60年ぶりに屋内での開催となった平和祈念式典は規模も大幅に縮小され、参列予定だった岸田総理大臣のあいさつはビデオメッセージとなりました。


原爆が投下された11時2分、犠牲者に黙とうが捧げられました。
平和宣言で、鈴木市長はG7広島サミットで示された広島ビジョンが核抑止論に基づいている点を批判しました。

鈴木 史朗 長崎市長:
「この広島ビジョンは核兵器を持つことで自国の安全を守るという“核抑止”を前提としています。
核抑止に依存していては、核兵器のない世界を実現することはできません」
「平和への誓い」を読みあげたのは、7才の時被爆した工藤武子さん。
長崎の被爆者の代表として日本政府に訴えました。

被爆者代表:工藤 武子さん
「唯一の戦争被爆国である日本は、今こそ世界に広く核兵器の非人道性を伝え、地球と人類の未来を守るには核兵器廃絶しかないと強く訴えるべきです」

例年とは違う8月9日を迎えた長崎。
変わらず核兵器の非人道性と廃絶への願いを発信しています。