■MLB エンゼルス 3ー8 ジャイアンツ(日本時間8日、エンゼル・スタジアム)

エンゼルス・大谷翔平(29)は本拠地で行われたジャイアンツ戦に「2番・指名打者」で先発出場。2試合連続ヒット、今季15個目の盗塁をマークするなど4打数2安打1盗塁で打率は.308、チームは9回、抑えのC.エステベス(30)が打ち込まれ、今季ワーストの7連敗、8月未だ勝利がない。

試合前には大谷の高校時代の恩師・佐々木洋監督(48)が率いる母校・花巻東(岩手)が夏の甲子園で8年ぶりの勝利、さらにグランドでは7月月間MVPの表彰でネビン監督(52)トロフィーを送られ笑顔を見せて明るいニュースが続いた大谷。

チームは今季ワーストタイの6連敗と8月に入ってまだ勝利なし。この日はナ・リーグ西地区2位、首位ドジャースを4ゲーム差で追いかけているジャイアンツが相手。大谷は1回の第1打席、ジャイアンツの先発は2年連続2ケタ勝利で今季9勝のL.ウェブ(26)と対戦。

ジャイアンツバッテリーは長打警戒で低めをつくピッチング。大谷もじっくりボールを見ていきカウント3-2から6球目、やや抜けたチェンジアップを弾き返しセンター前へ2試合連続ヒットをマーク。2死になると今季15個目の盗塁を成功させ、得点圏に進んだ。このチャンスに4番・M.ムスタカス(34)はセカンドゴロに倒れ得点には結びつかなかった。

ベンチではこの日、32歳の誕生日を迎えたM.トラウトと笑顔で会話をするシーンも見せた。明るい表情の大谷は3回1死一、二塁のチャンスで第2打席、大谷に対してウェブは5球中4球が得意のチェンジアップでファーストゴロに打ち取られた。

0対1と1点を追う6回、先頭打者の大谷はカウント1-2と追い込まれながら外角低め143キロのチェンジアップを右手一本でセンター前へ。さらに大谷は1塁を周ってスピードを落とさず2塁を陥れ、センター前への2ベース。何とか先の塁を狙い得点に結び付けようとする姿勢をチームに見せた。

2死から5番・CJ.クロン(33)がセンター前へ。大谷が全力疾走で同点のホームを踏んだ。さらに6番・M.モニアック(25)もセンター前へヒット、センターがボールを弾くと1塁ランナーのクロンがホームへ。大谷の全力プレーから2対1とエンゼルスが試合をひっくり返した。

しかし、7回、先発のP.サンドバル(26)が同点のソロホームランを浴びるとベンチの大谷はグッと唇を噛みしめ戦況を見守った。

7回、1死三塁から1番・L.レンヒーフォ(26)が勝ち越しタイムリー、続く大谷の第4打席、ジャイアンツ3人目、Ty.ロジャース(32)は右のアンダースローと変則投手。118キロのスライダーにタイミングを外され高く上がったライトフライに倒れた。

8回にはエンゼルスのセンター・モニアックがフェンス際の大飛球をジャンプしてホームランキャッチ。ベンチでは良く会話している大谷が満面の笑みで迎え、ハイタッチでスーパープレーを称えた。

勝ちムードも一転、9回に抑えのC.エステベス(30)が無死一、二塁のピンチを迎えるとレフトオーバーの2ベースを打たれ4対3と逆転を許した。さらにエンゼルス投手陣はジャイアンツ打線を抑えることができず、この回だけで6失点。大逆転負けで今季ワーストの7連敗となり、8月に入って未だ勝利がない。